四谷三丁目の交差点近くにあるN2クリニックでは2021年の開業時から画像を管理するクラウドPACSとしてLOOKRECをお使いいただいています。院長である照沼裕先生にお話をお伺いしました。照沼先生は神経内科医としてキャリアをスタートし、その後20年ほどがん治療に携わった後、N2クリニックを開業されたそうです。
標準治療のオプションとしての特別な治療を提供
N2クリニック四谷にいらっしゃる患者さんは主にがんの方で、主治医のもとで標準的ながん治療をしていただいた上で、プラスするものとして免疫細胞治療などを希望して来院されます。がん再発防止のために通われている方もいます。また、当クリニックでの治療だけでなく、陽子線・サイバーナイフ・MRTなどの先端的な治療を受けられる病院を紹介をすることもあります。来院時にも紹介する時にも、患者さんの状態を画像で確認しなければいけないのでDICOMビューワは必須でした。さらに、当院で扱うのはCT、MRI、PETのような容量の大きな画像ばかりなので、コストがかかるのは避けられないと思っていました。
開業時はCOVID-19の感染が拡大していて、今後患者さんが増えていくのかどうかも不透明。お金がない中で多大な初期費用を投じてサーバを用意するかも迷っている中、LOOKRECを知ることができました。クラウド上にデータを保存して、必要な時にそれを引き出すことができ、患者さんが今後増えても柔軟に拡張できることに魅力を感じて導入しました。
来院時、経過観察、紹介する時、画像を確認
免疫細胞療法というのは、患者さんの血液細胞を加工して免疫細胞を作り体に戻すことでがんと闘ったり、予防したり、再発防止したりします。
来院前に治療の適応を判断する、治療中に改善の状態を確認する、など毎回のように画像を見ますので、ビューワが活躍しています。
また、当院だけで完結しないことがほとんど。
基本的には主治医のもとで標準治療をしてもらいながら、ここで行うのはオプションとして追加する治療です。また、より適した他の治療を紹介するにしても、画像のやり取りが発生します。ファイル共有ツールもいろいろありますが、いちいちダウンロードするのは怖いし、サイズが大きいと時間もかかって大変です。
LOOKRECがフィルタリングしてくれている安心感
N2クリニックに来る患者さんはほぼご自身で画像を持って来られます。本当は先生と先生、医療機関間での画像のやり取りがクラウドでできるといいと思いますが、大きな病院ではセキュリティに対する意識がコンサバティブですから、CD-Rを介することになってしまいますね。
海外から来る患者さんだとCDやUSBから持って来られるんですが、特にUSBはコンピューターウイルスに感染しないかなって心配してしまいます。LOOKRECはDICOMファイルしかアップロードできませんよね。LOOKRECでフィルタリングされていると思えるので安心です。
ビューワが非常に使いやすい
ビューワは放射線科の読影を専門にしている先生たちが開発したというだけあって、非常に使いやすいし、見やすいです。使い方も直感的にわかるし、すぐに使い始めることができました。
一方で、我々のネット環境の問題かもしれませんけど、データのアップロードに時間がかかるのが気になります。一般的な医療機関なら診察の待ち時間に問題なくアップロードできるのかもしれませんが、当院は完全予約制で受付後すぐ診察室に入っていただくので、なるべくスピーディーにできるともっとありがたい。
とはいえ、見たい画像をクリックすると優先的にダウンロードしていくというような仕組みはうまく作られていますよね。それでだいぶカバーできています。
海外からの患者さんの受け入れに活用したい
LOOKRECを導入していない先生にも一定期間画像を見られるようにして共有できる、コンサル機能は便利ですね。今までは全部CDを送って、「手術の適応はありますか?血管内治療の適用はありますか?」というようなことを聞いていました。プライベートで気軽に相談できるような先生に、紹介の意味があるかを事前に確認してもらったり相談したりするのによいシステムですね。
日本のがん治療はブランド力が非常にあるだけでなく、先進的ながん治療の種類としても選択肢がたくさんあります。オーストラリア、ニュージーランド、それからあとはベトナムあたりの患者さんがハイレベルな日本の医療を受けたいと言っていらっしゃいます。
LOOKRECももっと世界中に広がるといいですね。